暑い。
最近は35度を超える日が続いていて、ランニングと思って出ても中断してぼーっと炭酸水を新しく出来た休憩所で飲んでいたりする。
夏になったので、好きな作家の本を借りてきました。
夏になったので、そうめんを買いました。
夏になったので、水着を買いました。
夏が大好き。
借りた本のうち表題の本から感じることが多かったので書きます。
全体からして、主人公の性格もあって暗い雰囲気の漂う感じで余韻に残りました。
シロの死も、灰田の行方も、緑川のお守りも、沙羅とのこれからも全く明らかにされない。
ただ、彼が自身の身に起こった自殺したいとまで追い込まれた件、を16年経ってから解明することに奔走するという話です。
沙羅のこのセリフで、彼の旅は始まるのです。
あなたは何かしらの問題を心に抱えている。それは自分で考えているより、もっと根の深いものかもしれない。でもあなたがその気になりさえすれば、きっと解決できる問題だと思うの。
途中、再開したクロのこのセリフも刺さりましたね...。
君に欠けているものは何もない。自信と勇気を持ちなさい。君に必要なのはそれだけだよ。怯えやつまらないプライドのために、大事な人を失ったりしちゃいけない。
多くの人が秘密をかかえて生きていると思いますが。
私はその秘密をどれだけ知って生きられているのだろうか?
どれだけの人がその秘密を打ち明け、自信やプライドを持って生きているのだろうか?
多崎つくるの人生は巡礼によって、少しでも良いものになるのだろうと思います。
私も今年にでも巡礼が出来れば。
追記(2022.10.02)
ブックカバーの絵の画家、モーリス・ルイスの同じような作品を「ルードヴィヒ美術展」で鑑賞。
気に入った本を思い出す作品をタイムリーに観られて嬉しく思いました。